犬のささこ

木登り犬 / 覚悟する犬 / 我慢する犬 / 立ち止まる犬 / 試食する犬 

木登り犬

いつも散歩に行く海岸には松林があって、その中の1本はちょっと斜めに立っているのです。

ささこが初めて登ったのは数年前・・・きっかけは猫を追いかけてのことでした。
普通犬は木の上までは追いかけてこないだろうとの考えから、猫だって木の上に避難したであろうのに、まさかささこまで登るとは・・・。
私も驚いたけど、一番驚いたのはやはり猫だろうと思う。
以来、ささこは散歩に行ったときに「ささ、ココに登れる?」などと聞くと『おやすい御用よ〜』とすいすい登ってしまうようになってしまった。
でも足を踏み外したりすると危ないからね、木登りも程々にしてもらいたいなと思ったりもするのだけど・・・。

ささこに出来ることは自分にも出来ると思って何でもまねする犬↓。
  
得意満面の2匹。
めいちゃんは『木登り犬』二代目を襲名!

覚悟する犬

ささこはガムが欲しいと威張っていた。
いつもは『固いから。』という理由でガムは食べないささこなのに、めいちゃんがあまりにも見せびらかして食べるのを見ている内に今日は欲しくなったようなのだった。
「わんわん!ぅおーおー!」
「ささ? ガム欲しいの?」
「わんっ!!」
「ふぅ〜ん・・じゃ 目薬する?」
ついでに目薬もしてしまおうと交換条件を提案してみた。しかし
「うう〜・・・」と言って目をそらし、後ずさり。
しかし交渉は続く。
「でもガム欲しいの?」
「わんっ!うおぉ〜!」
「目薬は?」
「・・・・・・・。」
「目薬しないの?」
「わん。」頑なに態度をゆるめないささこ。
同じやりとりを数回繰り返し、私とささこの間にはある種の緊張感が走っていたが、その時交渉は大詰めの局面を迎えようとしていた。
「ガム欲しい犬?」
「わんっ・・・」
「目薬する??」
「うぅぅ〜・・・・・・・(しばしの沈黙)・・・・・・・・・・わん」(←小さい声)
ささこの覚悟は決まったようだ。『・・・・・・・』の間にはささこなりの色々な葛藤があったのだろう。
そして、じゃあここにきてね〜というとしぶしぶながら私の前に来てお座りをし、素直に目薬を点眼されたのだった。。。ささはエライね〜 ぷぷぷ(^・^)

安堵したのもつかの間・・・
Σ( ̄□ ̄;)
「わん!おぅおぅあうおぉ〜!」(さぁ!ささは目薬したんだから、約束のガムちょーだいっ!」
目薬をした直後、そこには再び高飛車な態度でガムを要求する犬がいたのだった。

我慢する犬

ピカッ☆ ゴロゴロゴロゴロ・・・ またカミナリの季節がやってきた。
私は絶対にささこが助けを求めてくると思っていたのに今年はとても静か。

昨年までのささこならば、カミナリや花火の音がするとすぐに ダンダンダンッ!とガラスを叩き「中にいれてぇぇぇ」と訴え、それらが過ぎ去るまで家の中に避難している。というのがこれまでのパターンだった。
しかし今年のささこはちょっと違う。
今年のささこは静か〜に、静か〜にひたすら耐えているのである。
何が原因かと言えばそれはめいちゃんの存在なのだろう。ささこは絶対にめいちゃんには情けない姿を見せまいとプライドをかけてがんばっているのだと思う。
ゴロゴロゴロゴロ鳴っているにもかかわらず、あまりにも静かなので逆に私の方からささこに「ささ?大丈夫なの?中に入る??」と声を掛けてみた。
すると「くぅぅぅ〜〜〜ん(もういっぱいいっぱいだよぉ〜)」涙目で私を見上げるではないか。
そーなのー。。。。そんなにもがんばってたのね〜〜。。。そんなに怖いんだったらいつも通り言えばいいのに。。。
そんなわけでささこには家の中へのお泊まりが許された。

ちなみにめいちゃんはカミナリも花火も全く問題ナシ!ぜーんぜん怖くないそうです。
ささこが恐怖のあまり喉を通らなくて残したごはんを「あれ?残してるの?じゃぁ めいちゃんが食べちゃうよ♪」と、雷鳴が響く中 もりもり。。。
めいちゃんはさっき自分の分も食べたんでしょ! ほんとにこの犬は もー・・・

立ち止まる犬

ささこが橋の前で立ち止まるようになったのはめいちゃんが生後2カ月を過ぎたぐらいの頃からだったろうか・・・。
ある日突然ささこは「ささは橋を渡りたくないの!」と言い出したのだ。
それまで毎日、散歩の度に何の問題もなく渡り続けてきた橋なのに、橋の入り口の所に来るとそこで立ち止まり踏ん張って、テコでも動かなくなってしまった。
「ほら ささ行くよー。」と引き綱を引いてみるも、「や・な・の!」と反抗的な態度。
「う〜ん・・・どうしたというの???」と困り果て、ささこに理由をよくよく聞いてみるとどうやら、めいちゃんとは一緒に渡りたくないということらしい。。。

めいちゃんの散歩の一番のテーマといえばそれは、運動不足の解消でもなく、テリトリーの確認でもなく、何よりもささことお家を飛び出して思いっきり遊ぶの!たーのしぃ♪ということらしく、散歩時のめいちゃんのテンションはめいちゃんを育てた私でさえもついていけないレベルなので「ささこはよっぽど疲れるんだろうなぁぁ・・・。」と、実は気の毒に思うこともある。
めいちゃんは常に横からささこにチョッカイを出しながら走り(←時々ささこの綱を引っ張ったりもする)、ささこはそれをかわしながら走る。普通の地面の上ならば危険も少ないが、橋の上では一歩間違えば奈落の底 という展開もあり得ることなので、用心深いささこは「めいちゃんが一緒ならささこは渡らない!」と決めたようなのだった。(←常に安全第一主義。臆病とも言う)

「そうか・・・分かったよささこ。」私はめいちゃんの引き綱を短く持ち、めいちゃんがささこに飛びかかれないように動きを封じた。
「ささ!今のうち!早く渡って!!」
ささこは私の手元のめいちゃんを見て安全を確認し、だだだーっと一気に橋を渡りきった。
「めいちゃんも一緒に行くのーっ!」と、ジタバタしている小さい犬はさておき、とりあえずささこが再び橋を渡ってくれたので、一安心だった。

・・・そして現在。やっぱりささこは橋の手前で立ち止まる。
まずめいちゃんの様子を確認する。その時点でめいちゃんの興味が他にそれている場合は、その隙をついて素早く渡り、それが出来ない時は私の方を振り向き、「うぉお〜(ちゃんとめいちゃん押さえといてよ!)」と命令をする。
「はいはいはい。。。」私はめいちゃんを捕まえる。
そして ささこは安心して橋を渡っていくのだった。。。。

試食する犬

ペットショップから高級ドッグフードのサンプルを貰ってきた。
「さぁ!わんわん達 今日はお土産があるよ〜っ。欲しい犬は〜?」
そう言うと、目をキラッキラ☆させた犬たちがこぞって私の前にお座りをした。
「はいはい・・じゃぁ ささからね」
高級ドッグフードを一粒つまみ、ささこの口元に差し出した。ぱくっ☆
・・・が、ささこはそれをすぐに噛みしめることも飲み込むこともせず、数歩下がっていったん地面の上に置いた。
ささこは用心深く、初めて食す物はそう簡単には体内に取り入れることはしない。。。(←別に変な物をあげたことなんてないはずなのに〜)
まずは見た目を確かめ、臭いを嗅ぎ、それでもまだ何か納得行かないのか、顔を上げ、ためらうようにこちらの様子をうかがっていた。(←高級過ぎて口に合わないのか?庶民舌(笑)

「なんで?ささ 食べないの〜?」なんて言ってる間にも、育ち盛りの茶色い犬は「めいちゃんのは??まだなのぉ?」と自分の順番を今か今かと待ちかまえていた。
「はい めいちゃんどうそ。」 ぱくっ☆ごくん。
めいちゃんの前に差し出された高級ドッグフードは瞬きする間もなくめいちゃんの胃の中に消えた。
・・・めいちゃんはもっと味わって食べようよ〜(^-^;)

しかしその時、「おいしー!もっともっとちょうだいっ!」とパタパタしているめいちゃんの姿をささこはひとり、じぃぃ〜っと見つめていた。
そして自分で地面の上に置いた高級ドッグフードと、おいしそうに食べまくるめいちゃんを見比べ、やっと安心したようにその1粒を口に運ぶささこなのだった。

コラコラ・・・・・めいちゃんはささこの『御毒見係』ですかい??

 犬のささこ 


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