かわいくておとなしくておりこうさんの犬 9.0kg
久々にささこを病院につれていった。アポなしで行ってしまったので、待合い室でしばらく待つことになった。先客には皮膚病のマルチーズがいた。その犬の飼い主の人達に「あら〜かわいいこと。おとなしいのねぇ。お利口さんなんだねぇ」と誉められまくりだった猫かぶり大成功のささこであった。
しかしそんな和やかな雰囲気は長くは続かなかった。
ひとりの男の人が入ってきた。皆が入り口の方を注目したその瞬間・・・
「!!!」ささこが突然ソファー脇のサイドテーブルの上に跳び上がった。男の人の後について入ってきたのはそれはそれは大きなゴールデンだった。しかもエリマキトカゲ仕様。ささこは見たこともないその姿にかなりビックリしてしまったようだった。「あららら、びっくりしたのぉ?」おばちゃん達にも笑われた。更にささこはゴールデンが立ち上がって、診察室に入るときもびびりまくって、挙げ句の果てに出窓の上にまで跳び上がってしまった。
(T-T)ささちゃん…外から丸見えだからヤメテ・・・。
ささことしては窓に並んでいた陶器の犬と猫の置物と同化していたつもりだったのだろうか・・?
出窓からささこを引きずりおろすと、入院していた猫を迎えに来たおばちゃん達がやってきた。「あらっかわいいワンちゃんだこと。かわいいねぇかわいいねぇ、何の種類?」なぜか評判のいいささこ(たぶん御世辞だけど)であったが、さっきのゴールデンとの遭遇ですっかりびくびくわんわんになってしまっていたので、せっかく誉めてくれたのにおばちゃん達には申し訳なかった。
カチャッ 診察室から診療を終えたゴールデンが現れた。またもやささこはソファの上に跳び乗ろうとしたが、綱を短く持って私が封じていたため、ささこはソファとサイドテーブルの隙間幅20cmのところにぴったりはまり、ちっちゃくなって座ってしまった。その姿もまたおばちゃん達には大ウケだった。
「ささこちゃ〜ん」先生が呼んだ。
「さっき隅っこでちっちゃくなってましたね(^-^)」 うわっ見られてた?
目の方は(目に持病があるのです。)以前と変わらず。悪くなってなくてよかったよかった。
腰痛も良くなっていたようだった。
「でも、段差とか気をつけてやってください。ずいぶん身軽なようだから(^-^)」
あぅっ…窓に乗ったのも見てた??
診療台から降りるとき「だっこしてあげてください」…って先生、この診療台ささ小屋より低いのよ。今だけ抱っこしても意味ないってば・・・。
家に帰ったささこ 早速小屋に跳び乗り「おぉ〜!(おやつちょうだい!)」
うちには おとなしくてお利口さんな腰痛持ちの犬はいない…と思う。
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